そもそもなぜ歯の色は変わる❓その5つの原因知ろう
2022/11/02
そもそもなぜ歯の色は変わる❓その5つの原因知ろう
歯の色が変わってしまう原因は大きく5つあります。それぞれの原因について知り、自分の歯もよく確認してみましょう。
【着色汚れ】茶色くなる
歯にステイン(着色汚れ)が付着することで、歯の色が変わってしまうことがあります。ステインが付着する原因となるのは、色味の濃い食べ物や飲み物です。
特にポリフェノールが多く含まれる食べ物や飲み物は、ステインの原因となりやすいため注意が必要です。例えば、コーヒーや紅茶、烏龍茶などのタンニンやカテキン、赤ワインやチョコレートなどです。また、タバコのヤニも歯に付着すると、茶色くなります。
これらステインの原因となる飲食物をよく口にしている方、また喫煙の習慣がある方で、歯の色が気になる場合は、着色汚れが原因と考えられます。
【加齢】黄ばみ
歯が黄色く変色している場合、加齢が原因の可能性があります。歳を重ねると、歯のエナメル質の内側にある象牙質が厚みを増し、象牙質の黄色がエナメル質から透けて見えることがあります。
エナメル質は半透明で、年齢を重ねるにつれて徐々に薄くなります。象牙質が厚みを増す一方でエナメル質が薄くなっていくことから、余計に象牙質の色味が透けやすくなり、歯が黄色く見えてしまうのです。
【虫歯や虫歯の治療後】一部が茶色・黒くなる
虫歯があると、歯の表面が溶けて一部が茶色または黒くなります。
また、虫歯の治療をした歯も、白い詰め物が経年劣化で変色することがあります。虫歯治療に使用される白い詰め物は、コンポットレジンというプラスチックの詰め物で、天然歯に近い色調に仕上がるのが特徴です。
違和感のない自然な仕上がりになるものの、経年劣化を起こしやすく、徐々に茶色く変色することがあります。コンポットレジンと歯の隙間にステインが入り込むこともあり、この場合、歯を丁寧に磨いてもなかなか落とすことができません。
【歯の神経が死んでいる】
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本だけ茶色・黒くなる
虫歯治療で神経を抜いた歯や、強い衝撃を受けて神経が死んでしまった歯は、歯の色が茶色や黒に変わることがあります。
これら神経を失った歯は「失活歯」と呼びますが、神経を失ってすぐは歯の見た目に特に変化がありません。しかし、月日が経つにつれて徐々に歯の変色が起こります。
神経を失うと、その部分の血液循環がなくなり、象牙質のコラーゲンなどが古くなって変色を起こすため、象牙質の色が濃くなってしまいます。
歯の1本だけが茶色や黒に変色しているなら、歯の神経によるものなのかもしれません。
【テトラサイクリン歯】グレー・縞模様になる
歯の色がグレーや縞模様に変わっているなら、テトラサイクリン歯なのかもしれません。
テトラサイクリン歯とは、歯の形成期である0~12歳ごろにテトラサイクリン系抗生物質を大量に摂取することで歯の変色が起きることをいいます。
テトラサイクリン系抗生物質には蛍光粒子が含まれており、それが歯の中に取り込まれて象牙質のカルシウムと結合し、色素沈着が起きてしまうのが歯の変色の原因です。また、テトラサイクリン歯には、紫外線に当たると次第に色が濃くなって目立つようになる性質があります。
過去には、テトラサイクリン系抗生物質が多用されていた時期がありました。しかし、歯の変色が確認されたことで、最近では12歳までの子どもへの処方は極力控えるようになってきています。